11月1日(金)、2日(土)、3日(日) の3日間を使って、葉山にある湘南国際村センターにて開催された『第20回 ヨクナールミーティング』という歯科の合宿セミナーにキャスト一同で参加してきましたので、その報告をさせていただきます。 年に1回、この季節に2泊3日の合宿セミナー形式で開催されるヨクナールミーティング。毎年日本各地で開催され、今年で節目の20回目を迎えました。 第一回の開催の時には20名程度だったこの会が、年々その参加者の数を増し、節目を迎えるこの20回目の会では、なんと160名という大所帯になりました。 「ヨクナールミーティング」とは、長野県の谷口威夫先生、東京の押見一先生、北海道の池田雅彦先生というビック3の重鎮の先生方を中心としてスタートした勉強会です。 さらにここ最近では、わが横浜歯科臨床座談会の前代表である丸森英史も、このビック3に加えていただき、新たに「ビック4」という位置づけで活動を続けております。 横浜歯科臨床座談会のメンバーは、昨年は「食事指導」の話をメインに、合宿中の大きなパートをいただいて発表させていただきました。 今年はその続編ということで、名誉ある初日の全体会のメインの講演を担当し、私が横浜歯科臨床座談会の代表として、その全体の仕切りをさせていただきました。 昨年は主に歯科衛生士部会で発表させていただきましたので、歯科医師の先生方にはお聴きいただくチャンスがありませんでした。 しかし、どんなに歯科衛生士が「診療に食事指導を取り入れてみよう!」と頑張っていただいても、その歯科医院の院長先生のご理解とご協力がなければ、それを実行に移すことができません。 そういうわけで、今回は特に歯科医師の先生方に聴いていただきたいという思いで、全体会での講演を構成してみました。 まずは、食事指導勉強会の世話人である鈴木和子栄養士に昨年の講演のおさらいをしていただき、メインとしては、参加者みなさんに事前に書き込んでいただいた3日分の食事記録をもとにテーブルワークをしていただきました。 そこから、実際に食事記録を書いてみての感想であったり、そもそも食事記録を書くということになったとき、どんな気持ちになったかとか、どれくらいの割合で「よそいき」になったとか、そのようなことをディスカッションしていただきました。 その後、その3日間の食事記録のうちどれか1日を選んで、それを食事点検表に書きうつしていきます。 すると、それぞれの食事で「主食・主菜・副菜」がバランスよく摂れているか否かが一目瞭然でわかってくるのです。 このときのみなさんの反応を見るのが一番楽しいのですが(笑) 「いかに自分の食生活が乱れているかよくわかった」とか 「空欄が多すぎて、とても人には見せられません」など あちらこちらで悲鳴にも似たような声が上がります。 あとはみなさんが個々に問題点に気付いていただき、そこから自分の食生活をどうしていきたいかを考えていただくステップに移行します。 さらに今回はもうひとつの新たなパートとして、その食事記録を医院のスタッフ全員で書いて、それをさらに患者さんに公開しているという試みを続けている奥沢歯科医院に、その医院のこれまでの取り組みについてお話していただきました。 そして最後はまた私が総括をさせていただき、ひとつでも多くの歯科医院がこの「食事指導」という新たなジャンルにチャレンジしてもらえるよう、エールを送らせていただきました。 私は、歯科医院にとって「食事指導」と取り入れるということは、実に多くのメリットがあると思っています。 まず歯科衛生士は、今までよりも自らの可能性がずっと広がり、さらに仕事にやりがいを得ることができます。 歯科医師は、患者さんの歯だけでなく、その人ご自身の健康状態、そしてその背景にあるものまでを診ようとします。 そして何よりも、患者さんご自身が、自らその食生活を顧みていただき、よいよい方向に改善していただくことによって、お口の中の健康のみならず、体全体の健康も得ることができます。 そしてそれはご家族や友人や、生まれてくる新たな命に引き継ぐことができるのです。 お口は体の中への入り口であり、食べ物を咀嚼して体内に取り込む大切な器官です。 みなさんにはお口の中の健康を維持していきながら、いくつになっても美味しく食べられるように、そしてバランスの良い食事を摂ることによって、体全体の健康も維持し続けられるよう、そのお手伝いをこれからもずっとさせていただきたいと思っています。 この秋、私たち横浜歯科臨床座談会のメンバーたちは、明快塾とヨクナールミーティングという2つの大きな団体で、くしくも同じテーマで講演させていただきました。 これからは、私たち自身が今よりもさらに線(垣根)を取っ払って、多くのスタディーグループと交流を持ち、ともに上を目指して進んでいきたいと思っています。 |